株式会社MASSIVE SAPPORO
北海道を愉快に楽しくマッシブに!
まずは川村さんのこれまでの生い立ちを伺いたいです!
北海道出身で、札幌市手稲区の前田という所で育ちました。自分のことを語る上で、かなり大きいのが何でもできる弟の存在。彼はスポーツが出来て、クラスの中でいつも中心にいるような人だったので、幼少期から強いコンプレックスを感じていました。
スポーツでは戦えないから、と勉強にシフトチェンジしても振るわず。それなら文化的な方向に行こう、と演劇を始めたんです。
へー!その話は初めて聞きました!
18才から東京の大学に行ったんですけど、その頃です。大学から始めて役者になった人も多いし、ここだったら何とかなるかと思ったのだけれど、結局あまりパッとしない。演劇の派生で音楽も触ったけどダメで、残るはビジネスだ!と大学を1年休学してネットベンチャーで働きはじめました。
すごい!そんな経緯が。
生まれて初めての上司が、その後1500人の部下を抱えることになるくらいのスーパーマンだったんです。毎日夜中の3時くらいまで働いていたので、自分もそれに倣って、必死に喰らいついていました。社会人ってこのくらい働くのか!って基準ができちゃって、僕自身も週3日会社に泊まりこんで働いていましたね。
学生で!
他の社員の方も、後々自分のビジネスで上場するようなすごい人たちで、そういう大人に囲まれた休学時代は大きなターニングポイントだと思っています。
頑張って1年もの間必死に働いたのだから、復学した後の就活はめちゃくちゃ有利だと思うじゃないですか。だけど、結果は惨敗。
そんな......今だったらまた別かもしれないけれど。
そうですね(笑)。当時は「インターン」という言葉も医学の世界にしかないものでしたし。かろうじて入ったのは、一般向けに医療器具の販売をする会社でした。埼玉県秩父市のスーパーの一角で、地元のおじいちゃんやおばあちゃんに必死に営業する仕事をしていたのですが、その会社は2003年頃の不況の影響を受けて、2年も経たないうちにクビになってしまったんです。
当たり前ですけどお金はどんどん尽きていくし、最終的には履歴書に貼る写真の700円すら惜しいレベルになってしまって。そんな中で拾っていただいたのが不動産業界だったんですよね。
そこで不動産に辿り着くんですね!!
これまでと全く違う業界だし、未経験の中途で会社で1番仕事ができないという自覚もあって、最初の半年はキツかったです。何もできないから、仕事すら与えてもらえないような感じ。3ヶ月後には転職雑誌に手が伸びそうになることもあったけれど、「ここを乗り切らないとダメになる!」と耐えて耐えて踏ん張っていた時に、初めての大きな仕事を成功させることができました。
最初は「何とか首の皮一枚繋がった」という気持ちだったのだけれど、そこから出来る仕事が増えると自然と自信も付くようになっていきました。気が付けば社内で1番暇だった人間が、1年も立たずに社内で1番忙しい人間に変わっていたんですよね。
ものすごいストーリーですね。
「頑張れば報われる」という当たり前のことを学ぶことができたのはその会社の経験のおかげです。今でこそMASSIVE SAPPOROはシェアハウスや民泊などいろいろな事業をやっているけれど、全ての元にあるのが「不動産」の業界。現在にも繋がる幹となるような仕事に、ようやく出会うことができました。
忙しく働く日々が3年くらい続いた頃でしょうか。経験を積んで不動産業界の深いところを知ると同時に、「下請けに無理をさせることが利益に繋がる」という業界全体の根底にある考えに、嫌気がさしてしまうようになったんですよね。ふと隣の部署を見れば、会社の主流のやり方ではないけれど下請けに無理難題を押し付けずに利益を出せる先輩もいて、かっこいいなーと憧れていました。
そうこうしているうちに、2008年のリーマンショック。いきなり暇になって、会社としてもリストラ計画が発表されたので、言語化できない業界へのもやもやした気持ちそのままに、最初に手を挙げて会社を辞めたんです。
その後って?
時間もお金もあるしやりたいことをやろう!と、上海に留学しました。大学に入学して、留学生寮にも入って、長く向こうでのんびりするつもりだったんですけど……半年も経たないうちに、日本から一本の電話がかかってきました。見ると、辞めた不動産会社で憧れていたあの先輩。「会社を立ち上げるから、帰ってこい!」と言われ二つ返事で承諾して、あっという間に日本に戻ってきました。
波乱万丈すぎて、ドラマみたいです......。
東京でおしゃれなカフェをプロデュースするグループ会社の不動産部門で働くことになったのですが、社員は僕とその先輩だけ。憧れていた先輩と付きっ切りでの仕事が始まったのですが、3日目には胃に穴が空きそうに思うくらい、厳しくしごかれました。今振り返るとものすごく学びが多くて、意味のある毎日だったと心から感じていますが、当時はとにかく辛かったし苦しかったです(苦笑)。
最初はそこから逃げるための口実のような気持ちで起業を考え、ネタを探し始めたのですが、思い出したのは上海の寮生活の思い出でした。声の届く距離にいろいろな人が暮らしていて、気まぐれに遊んだり、夜通し語り合ったり。その楽しかった記憶を便りに、自分の中で「シェアハウス」というキーワードが浮かんだんです。
川村さんの壮絶な半生から少しづつMASSIVE SAPPOROさんの事業に近づいて行っていますね(笑)。シェアハウスのお話、気になってました!
そうですね、あと少し(笑)。起業を考え始めてからは情報収集もかねて「シェアハウス」を調べるようになったんですけど、東京には既にものすごい数のシェアハウスがあったんですよね。しかも、ごみごみしたイメージの物件だけでなく、デザイン性の高いオシャレなシェアハウスもちょうど増えているタイミングでした。
だから、東京ではなく「札幌で戸建てを買ってオシャレなシェアハウスにしよう!」と考えたんです。紙一枚で手書きの簡単な事業計画書を書いてみたのも、その頃の話(笑)。
まずは自分がシェアハウスを知らないと、という思いで東京で一番評判の良いシェアハウスと悪いシェアハウスに住んでみたりして、改めてシェアハウスの持つ魅力やビジネス的な可能性を実感することができました。良いシェアハウスって、家賃の安さはあまり関係ないんですよね。一人暮らしをするのと変わらないような家賃で、それでもシェアハウスを!と選択した人が集まり、気の合う仲間を作ったり、入れ替わりの中ではじめましての化学反応を何度も楽しむことができるのがシェアハウスの良い所。それも、実際に住んでみたからこそ気づくことができました。
並行して札幌でシェアハウスを始める準備も着々と進めていて、宮の森にマンションを買ったのが2010年の11月ごろ。その後札幌で登記して、北海道で初めてのシェアハウス事業をスタートさせることになったんです。
いや~~面白いですね。
走りだしたばかりの頃は、まだマンションを買うための借金だらけだし、生活も安定していないけれど「自分の理想のシェアハウスを札幌で実現するんだ!」という思いをパワーに走り回っていましたね。実際に自分も住んで、リビングでお酒飲み交わして、入居者と就活や恋愛相談を語り合ったりする日々。自分が好きだと思う仕事をやりたいだけやっているというこの状態がいかに幸せなことか、実感していました。その熱量が身を結んで、物件数も順調に拡大していくことができました。
札幌のシェアハウスの先駆けですものね。
その後、他社のシェアハウスもどんどん増えていって。そんな中でAirbnb※が日本に進出したことに目をつけたんです。外国人の旅行者がシェアハウスに泊まったら、ウルルン滞在記やんと思って(笑)。試しに空き部屋を掲載して貸し出したことをきっかけに、一気に民泊事業を拡大していきました。1年で物件数は120室にまで増え、顧客対応やシステム管理をする社員も続々増えていきました。
※空き部屋を貸したい人(ホスト)と部屋を借りたい旅人(ゲスト)とを直接つなぐグローバルな宿泊マッチングサービス
まだ、法整備すらなかった頃に、時代に先んじて急拡大したんですね。
その後、社内のグローバルな人材を活かして、インバウンド向けアクティビティの忍者教室や茶室の運営、レンタカー事業など、続々と挑戦してきました。
成立する民泊新法の内容がわからない中で、色々複数の事業をはしらせていたってことですね。
そうですね。2018年の民泊新法施行にて晴れて民泊も合法化し、やっと長年の苦労が報われると思ったら、北海道胆振東部地震、国際情勢の変化、そしてコロナと、いつも試練を与えられていますね(笑)
では設立の経緯を経て、「MASSIVE SAPPORO」という会社自体についてもう少し深掘りしていきたいです。現在の具体的な事業内容を教えてください!
創業10年を経て、シェアハウス事業はつい最近売却し、民泊と無人ホテルの企画・運営が今のメイン事業です。その二つの事業の中には、不動産の仲介業にはじまり、プロデュース業として、建築の設計やインテリアコーディネート、宿泊システムの開発・運用管理、そして清掃業をはじめとしたビルマネジメント業務といったさまざまな要素が詰まっていて、仕事内容は多岐に渡ります。
会社の話をする時にどうしても避けて通れないのがコロナの話題ですよね。民泊もホテルもインバウンドと結びつきが深く、今1番ダメージを受け、ライバルたちも続々と倒れている業界だけれど、そこが伸びしろでもあるとも思っているんです。
将来的にはいつか必ず復活するインバウンド業界において、MASSIVE SAPPOROはこれまで社員や周りのみんなの力を借りてしっかりと踏みとどまってきたおかげで、全国でもトップ10に入るポジションにつけているんじゃないかと思います。北海道は海外旅行者からもすごく人気の場所なので、我々が素晴らしい北海道体験というのをしっかりと作り上げるんだ!という思いで、踏ん張っています。
ありがとうございます。会社の雰囲気についても、教えて下さい!
元々シェアハウス事業を中心にやっていたのもあり、パーティーやイベント好きが多いですね。インバウンド向けの仕事もするから、外国人の社員の割合も高いです。国際的な社風の中で働くので、日本によくある「空気を読む」コミュニケーションがNGというのは一つの特徴かな。しっかりと文字や会話を使った意思疎通の文化が根付いているのは、個人的にも良いな、と思っています。
メンバーの多様性もMASSIVE SAPPOROの特徴で、財産だと感じますね。仕事内容が幅広いので、その分一人一人の専門性が高いんです。いろいろな人がいるからこそ働き方自体もかなり多様で、副業やパラレルワークもOK。社員に寄り添っているうちに、柔軟な働き方が難なく可能になった会社だと思います。
今はどんな人材を募集していますか?
全方位に人が足りない状況で、詳しくあげるとキリがない、というのは本音です。
ざっくりした言い方をするとゲストコミュニケーションなどを担当するホスピタリティ系の人と、建物のハード面のマネジメントを担う人、資料調査や料金調整などを担うマーケティング系の人を求めています。大企業的な安定感や仕事の進め方を好む人にとっては(MASSIVE SAPPOROの仕事は)きついかもしれないですね。だけど逆に、大企業の仕事を経験して、それに違和感を感じたことがある人からすると、たぶんウキウキで働けるんじゃないかな。
今強く欲している2.3分野※以外でも、社風やライフスタイルに惹かれて来てくれるのも嬉しいですし、フロンティア精神を持ち、0から何かを作り上げたい!という気持ちが強い人は、ぜひ手を挙げてほしいです。僕的には若い人も年配の人も大歓迎で、最終的にいろんなバックグラウンドを持った人が集まって、会社として見る視点が増えることは事業の成長のためにもすごく良いことなんじゃないかな、と思っています。
※今回ページ下部に掲載している求人はその内容になります。
ありがとうございます。最後に、シゴト図鑑のインタビューで全員に伺っているのですが、北海道や札幌について。感じていることがあればお聞かせください!
北海道は全国的にみても観光の面ですごく有利なポジションにいますよね。ただ、それは先人たちの努力によって得られたもので、それを僕らがただ享受しているだけではダメだと思っているんです。我々の世代でこの土地をもっと良くして、次世代に素晴らしい北海道を受け渡す義務があるんじゃないか、という思いで日々暮らしています。
北海道の企業として大事にしたいと思っていることが3つあり、1つは今北海道に無い事業を作り出すこと。シェアハウスも民泊事業もある意味その1つだったと思っています。
2つ目が人材を呼び戻すこと。MASSIVE SAPPOROのシンボルマークの1つが「鮭」なのですが、進学や就職など訳あって道外に出た人がいつでも戻ってこれる町や会社を作りたい、というのは今までずっと声に出して言ってきたことです。僕がよく言っているのは「カムバックサーモンの精神」です(笑)。
ヤマメとサクラマスは種としては同じなのにも関わらず、大きさは全然違っていますよね。川で生まれたけど、縄張り争いに敗れ餌にありつけなかった小さなヤマメが、仕方なく海に出ていって帰ってきた魚が、あの大きなサクラマスなんです。元居た場所を離れて過酷な環境で揉まれ、ひと回りもふた回りも成長した人達が帰ってきたいと思えるような場づくりを頑張っていきたいです。
3つめは、人だけじゃなく企業の誘致も進めること。やっぱり東京と仕事をしていると、札幌と比にならないくらい厳しいし、札幌のゆるさに流されていたところに気づくんですよね。呼び込むことが、札幌の企業のレベルをあげることにも、引いて北海道経済全体の底上げにも繋がると思っています。
HR/PR部門の清水聖子さんにもお話を伺いました。
〈業務内容〉
主に人事と広報を担当しています。こうして採用広報をやることもあれば、社内の組織づくり、労務、入社したメンバーへのオンボーディング、全社員が集まる合宿やミーティングの企画・運営、既存メンバーとの1on1、メディアリレーション、オウンドメディアやSNSの運用など、人事と広報に係るいろいろな業務に携わっています。
〈働き方〉
社員の勤務体系はさまざまで、道外から常時フルリモートで働いているメンバーもいますし、私も出社は月数回。これは職種やチームによっても変わってきます。
会社との契約は人それぞれパーソナライズされていて、私の場合は週4日勤務の正社員で、副業として5つの会社や組織と仕事をしています。ほかには、週5日MASSIVEで働きながら自分のお店を経営している人がいたり、出産前はフルタイムで出社していた人が産後には時短勤務のリモート勤務になったり、自分の建築事務所を経営しているメンバーもいます。各々のライフスタイルや人生のフェーズに応じて働き方を柔軟に変化していけるのは、MASSIVEの特徴だと思います。社内のメンバーは、みんなそれぞれの働き方やその意思決定を尊重しあっている感じがします。
〈興味を持っている方へのメッセージ〉
やりたいことに挑戦できる場所、だと思います。やる気次第では自分で仕事を作ったり、自分の役割や能力を新しく獲得していくことができる。逆に言うと、受け身な人にとっては物足りない環境かもしれません。どんどんやりたいことを見つけて、自分で声をあげていける人にとっては、のびのび働きやすいんじゃないかな、と思います。マッシブな方のご応募、お待ちしています!
Photo by 脇田唯
Writer いけだみほ
株式会社MASSIVE SAPPORO
ファシリティマネジメント(宿泊施設管理)
正社員(試用期間3ヶ月※期間中の条件に変動はありません)
月給 200,000円〜265,000円(残業費別途支給)
・保険(健康保険、雇用保険)
・年金(厚生年金)
・賞与(実績により年 1 回支給)
・住居サポート(単身用シェアハウス)
・交通費補助
無人ホテルのプロデュース部門のアシスタント
新規ホテルの立ち上げ業務や既存ホテルの管理運営を中心に業務をお任せする予定です。
▼具体的には、、
・新規ホテルのルームプランや見積もりの作成
・発注の手配やお部屋への備品の設置
・民泊・無人ホテルのハード面の設備運営
・既存物件におけるデザイン性能向上のための企画提案
・OTAサイトへの掲載画像の選定
・外部事業者とのコミュニケーション
などなど、幅広い業務を担当していただきます。
▼得られる経験・スキル
・インテリアコーディネート、空間づくりの業務経験
・Photoshopやillustratorなど、Adobeソフトの活用スキル
・ライティングスキル
・プロジェクトマネジメントスキル
・民泊業界、観光業界、ホテル業界、不動産業界、不動産管理業界、インテリア業界にまでまたがる広範な知識
・組織の歯車としての大企業的な働き方とは異なる、自らが主体的に価値を生み出すベンチャー的な思考・行動スタイル
※希望と適性によっては、業務範囲が異なる場合があります。ぜひ面談の際にあなたの挑戦したいこと、深めたいことなどを教えてください!
北海道札幌市中央区北5条西17丁目4-8 ノースファインN5
地下鉄東西線「西18丁目」駅から徒歩10分
10:00〜19:00(休憩1時間)
月8日休
年末年始 / GW / 夏季それぞれ5日間休
慶弔休暇
有給休暇10日~20日(勤務時間数 / 入社年数による)
産前・産後休暇(取得実績あり)
育児休暇(取得実績あり、男性含)
▼MUST
・自動車免許をお持ちの方(AT限定可)
・基本的なPC / スマホ操作ができる方
・高卒以上の方(第二新卒の方も歓迎)
▼WANT
・インテリアコーディネーターとしての実務経験
・Adobe各種ソフトの使用経験
・誰もやったことのない事業にワクワクする方
・マルチタスクが得意な方
・RANGE(幅を広げていくこと)に興味がある方
・好奇心旺盛な方
・自ら積極的に挑戦し、やり抜くことができる方
2021/09/20〜2021/12/31
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