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2021.05.13

【新企画】札幌を過去から現在へと紐解き未来を見つめる札幌解体新書とは!?〜札幌解体新書vol.1「ホームルーム」レポート〜

2021年4月22日/場所:EZOHUB SAPPORO/札幌解体新書vol.1「ホームルーム」

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当日配信動画https://www.facebook.com/102160585322259/videos/1198642237252683

札幌解体新書って?なぜスタートしたの?

成田:僕らの課外活動、札幌移住計画とえぞ財団という団体のコラボで生まれた企画です。いつも北海道を盛り上げたくて、盛り上げたくて、仕方がないんですけれど、あれ?僕ら北海道のことをあんまり知らないぞ?!ということで始まりました。

五十嵐:札幌移住計画では、いろんな人に戻ってきてほしいと思っているんですけど、”札幌のことどこまで知ってるんだろう?どんな未来作りたいんだろう?いやわかんねえな?勉強しよう!”みたいなところから、わからなすぎて本を読み始めました。そしたら、分厚い課題図書が何十冊と現れてきて。これじゃ、いつまでたっても企画をリリースできないぞ?ということで、本日、『ホームルーム』というカタチでキックオフです。

成田:みんなで学び、考えるような企画にしたい!大人も勉強していこう!ということで、こんな格好させられていますが、お付き合いいただければ幸いです。

ホームルーム:ブラサトル先生とゲストのご紹介

ブラサトル先生:街歩き研究家・編集者、HBCの「今日ドキッ」で月1回、HBCラジオ、O.toneで「古地図と歩く」を連載中

出席番号1番:解体新書係の五十嵐くん(札幌移住計画代表)

出席番号2番:伊藤くん(クリプトン・フューチャー・メディア株式会社の代表取締役)

出席番号3番:副委員長の江川さん(フリーランスデザイナー&コーディネーター)

出席番号5番:委員長の神門くん(小樽商科大学の学生)

出席番号6番:富山くん(サツドラホールディングス株式会社の代表取締役社長)

出席番号7番:解体新書係の成田くん(えぞ財団団長)

出席番号8番 本庄さん(北海道新聞社)

みんなでクロストーク!!!

・コンパクトシティ札幌

委員長:みなさんにとって、札幌らしさ・北海道らしさってなんでしょう?

ブラサトル先生:そうですね。1キロメートル先まで見渡せるような風景がありますよね。

五十嵐:Uターンや Iターンをした人達から、札幌はコンパクトにまとまっていて暮らしやすいとよく聞きます。豪雪地帯の都市で200万人という人口規模の都市は、世界でみても、あまり例がないみたいなんですよ。自然と暮らしのバランスが、僕は、すごい好きです。

富山:札幌って、テストマーケティングがよく行われているんですよね。新しいもの好きなところや町の規模感もちょうど良くて。P&Gの消臭剤も世界で一番最初試されたのが、たしか札幌です。国内でも、セブンイレブンのカウンターコーヒーや、ネスレのネスカフェアンバサダーとか、そうだったかな。

・札幌への一極集中とオリンピック

委員長:北海道における札幌の一極集中については、どう思いますか?

ブラサトル先生:札幌の一極集中は、北海道の地方都市の衰退とセットになっています。たとえば昔だと、炭鉱が閉山して札幌に労働を求めて人口が膨らむということがありました。

本庄:色々、歴史を調べていくと、札幌オリンピックがひとつのきっかけだったのかなと感じています。地下鉄や地下歩道が整備され、より便利になったことが、札幌の吸引力を高めるひとつのきっかけになったのかな、と取材をしていて思いました。

委員長:オリンピックは、札幌にどんな影響を与えたのですか?

ブラサトル先生:良い影響も悪い影響も残しています。たとえば地下鉄や高速道路は、100万人を超えてからつくることが多いのですが、札幌は、また人口80万人ぐらいの時に、かなり無理して作っちゃったんですよ。勢いに乗って、色んなことやっちゃって、後から赤字に苦しだとか、そういうのはたくさんありますよね。

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・グローバルな視野で魅力的な都市とは?

委員長:国際都市としても飛躍しようとしたんですね。

富山:札幌が、経済のエンジンとして世界と戦えるような魅力的な都市になって、北海道自体にも波及して行かないと、と思います。福岡とよく比較しちゃいますけれど、福岡では、IT分野でグローバルに発信しようとしていたり、国際金融都市に手をあげています。

ブラサトル先生:北海道は、もともと天然資源がすごく豊富なところで、そういうものへの期待から始まった歴史があるんですね。魚がたくさん漁れる、石炭もある、農業をする場所もいくらでもある。一次産業が豊かですが、二次産業はあまり育たなかったんですよね。ただ札幌という街で見ると、昔から第三次産業が中心なんです。

伊藤:昔は、工場を作って、経済的な価値を作って……というように、大規模にしないとなかなか始められなかったという側面があった。今は、100人でなにかを頑張って作るとと良いものができるという世界ではなく、たった一人の天才的アイデアだったり、モチベーションが高いやつが、世の中をひっくり返していくっていう世界観ですよね。 スマホを誰もが持っていて、SNSで発信することで、多くのファンを獲得して……ということも、地方の人でも平等にできる。競争力っていうのは、北海道に価値をもたらすものだと思うんです。

宿題:勝手に北海道経済検定の答え合わせ

「北海道の鉄道敷設における最大の目的は?」(第一問より)

答え:石炭輸送

石炭発見(1868)
鉄道敷設(1880)
本州は、石炭がなかったので、人員・物資輸送が目的だった。

〜解説〜
明治39年(1906)は、岩見沢や砂川あたりの鉄道が多く、ここは炭鉱があったところでした。鉄道開設をしたばかりの明治18年頃は、人口があまりいませんでした。北海道泊村にある茅沼炭鉱という古い炭鉱のトロッコが、江戸時代から開発されていて、日本で最初となる明治2年に始まっています。

「開拓使が札幌開拓の時に決めた中心地点となった川の名前は?」(第七問より)

答え:創成川
当時は、大友川(大友亀太郎からとった)

〜解説〜
1866年に大友 亀太郎が札幌へ渡り、現在の創成川のもととなる「大友堀」を掘るなど、用水路や橋梁などを整備をしました。彼はもともと神奈川県の小田原の人なんですけれども、一般では二宮金次郎と知られている有二宮尊徳の元で学び、幕府の命で開拓を助けるために尽力しました。北海道開拓の父と呼ばれる島義勇判官が、円山の上から眺めて、直線を基準にまちづくりをしようとなりましたが、正確な南北は向いておりません。遠くまで水を引くための地形を意識して、札幌の街全体が約9度傾いています。

(※全八問より部分抜粋)

おわりに

北海道は150年を超え、歴史としてのターニングポイントを迎えています。今までの北海道は、明治・大正・昭和時代……と家族や先輩方が体験してきた時代でした。しかし、これからは、歴史として語っていかなければ、どんどん忘れられていってしまいます。歴史から学びながら、未来を考えるということを、これから一生懸命やって行かなければ!と気が引き締まります!

今後、札幌解体新書は、さまざまなコンテンツを連続企画として発信しながらアーカイブし、その内容をまとめ、本として出版するつもりです。きっとそれは、未来の札幌市長のマニフェストになるんだ!という気概で、企画運営されています。みなさん、要チェックですよ!!!

次回の札幌解体新書は、「1限目 都市・まちづくり」です!乞うご期待!!!!

イベントページはこちら:https://peatix.com/event/1923811


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