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2021.10.11

札幌シゴト図鑑43°✕学生企画「札幌の就活生ホンネ座談会」

<札幌シゴト図鑑43°✕学生企画「札幌の就活生ホンネ座談会」>

先日、9月7日にひっそりと「札幌の就活生ホンネ座談会」を開催しました!
(緊急事態宣言さえなければ、オフライン開催だった……。)

この座談会は、札幌の就活生の間でよく悩みの種となる「就職先は札幌? or 東京?」について大学生の本音を聞くために企画されました。

この記事をおすすめしたいのは……

・札幌で採用活動をされている企業の人事担当の方
・就職先を札幌と東京で悩んでいる札幌の就活生
・これから就活について考える札幌の大学生

このような方々です!

社会人経験豊富な大人を交えて、楽しくお話ができたのでその時の様子を記事にまとめてみました!では早速行きましょう!

自己紹介

金子くん(東京派):以下金子(東京派) 

「北海道大学教育学部に所属している金子新太郎です。2021年春から3年生になるはずだったんですが、春から1年間休学しています。今は社会人経験を積むために長期インターンをしていたり、北海道の大学生向けに雑誌を作ったりしています。

Knowsノース ~北海道のおもしろ大学生から送る物語~|note

出身地は札幌です。教育とか人材の会社に興味があって、東京にあるようなゴリゴリ系のスタートアップに行きたいなあと思ってます!」

江口さん(札幌派):以下江口(札幌派)

「北海道大学医学部保健学科3年生の江口美祈といいます。出身は静岡県です。就活はしなきゃなあと思いつつ、これから頑張ろうと思ってます!札幌で就職する予定です。」

齋藤くん(エリアは関係ない派):以下齋藤(エリア問わず)

「北星学園大学経済学部経済学科4年の齋藤陽斗といいます。今はスタートアップで長期インターンをしたり、道内就活生向けに就活メディアを運営しています。

道産子ビズ: トップページ

出身地は恵庭市です。就活はITと銀行の2つの業界で進めていたんですけど、今はほぼ終わっていて、北海道の金融機関に就職する予定です。東京の志望度が高い企業に受からなかったから、北海道の金融機関に就職することになったというだけなので、東京とか札幌という場所に関してはあまり考えていませんでした。」

藤山さん(経験豊富な大人):以下藤山(某広告代理店)

「北海道博報堂に勤めている藤山博史です。東京で産まれて、その後は神奈川→名古屋→釧路→滋賀→大阪→福岡→大阪→札幌という感じで、いろんな場所に住んできました(笑)。キャリアとしては、1社目は小林製薬というメーカーに入り、最初に営業、次に商品企画・マーケティング、最後に人事で採用活動をしていました。その後、北海道に住みたいと思って、会社を辞めて北海道に移住しました。」

このような個性豊かな4人が集い、座談会が始まりました!!

札幌の大学生から見る会社ってどんなところ?

藤山(某広告代理店) 「みんなは『会社ってどんなところ?』って聞かれたらなんて答える?」

齋藤(エリア問わず) 「自分が幸せに生きるための1つの手段ですかね……。」

藤山(某広告代理店) 「じゃあ、幸せに生きるための手段として選んだのが今の内定先ってことかな?」

齋藤(エリア問わず) 「第1志望ではなかったんですけど、他の内定先である東京のWeb広告大手やベンチャーと比較したときに労働環境・業務内容・カルチャーの観点から金融機関がいいなと思ったので、今の会社を選びました。」

金子(東京派) 「なんで、銀行に行きたいんですか?」

齋藤(エリア問わず) 「将来的に起業したいと思っていて、それを分解すると自分に必要なのはマーケティングと財務だと思ったんです。財務だと銀行が一番いいかなと思って銀行を選びましたね。」

藤山(某広告代理店) 「江口さん、今の話を聞いて就活したくなった?(笑)」

江口(札幌派) 「まだ想像もつかないし、現実も見れてないですね……(笑)私にとって会社は、1日を過ごすうえで大部分を占めるものなので、妥協して選びたくないなと思っています。」

藤山(某広告代理店) 「2人に共通しているのは、会社を自分の人生の大きな部分を占めるものだと捉えていること。重要さは学校以上かもしれない。でも、その分、自分が仕事しているイメージを浮かべられないと決めようがないよね。」

江口(札幌派) 「今それで困っているんです。自分が働いている姿を実際に想像できないので、インターンにもなかなか踏み出せません。」

藤山(某広告代理店) 「なるほどね。金子くんはどうなの?働くイメージがつかなかったから休学という選択肢を取ったの?」

金子(東京派) 「働くイメージはついていました。僕が休学した理由は、人生の中でこれだけ何の心配事もなく自由に1年間を追加することができるのは今だけだと思ったからですね。」

藤山(某広告代理店) 「やっぱりみんな人生について考えてるんだね(笑)。恐らく大学受験以上に。大学受験って自分の身の丈とか偏差値で考えるけど、みんなの考え方を聞いていると、就活では、自分の性格に合う場所、自分が心地よいと感じられる場所を探している感じがするね。」

札幌の大学生が持っている就活の軸とは!?

藤山(某広告代理店) 「じゃあ、みんなは会社選びの時に『心地いい環境で長い間働けるかどうか?』という軸を持っているのかな?」

齋藤(エリア問わず) 「仮に起業できなかったときに、ずっとその会社に務められる覚悟はあるのか?ということはずっと考えてましたね。」

藤山(某広告代理店) 「ちなみに僕が大学生だったころは起業したいって言う大学生が少なかったんだけど、齋藤くんの周りにはいるの?」

齋藤(エリア問わず) 「正直自分の大学にはいないんですけど、Twitterでそういう大学生の存在を知ったり、今の長期インターン先の社長を見ていると『起業って面白そうだな』って思います。」

藤山(某広告代理店) 「金子くんはどう?金子くんも起業したそうだけど、金子くんにとって就職することは起業の準備みたいなイメージなの?」

金子(東京派) 「そうですね。僕は起業するとしたら教育・人材の業界でやりたいので、出来れば同じ業界の会社に行きたいと思っています。でも、折角入った会社でただ経験を積ませてもらうというのは嫌なので、自分に合う人たちが集まる居心地のいい会社に行きたいなと思っています。」

北海道の大学生が考える居心地のいい会社の見極め方

藤山(某広告代理店) 「自分にとって居心地のいい会社の定義を見つけることってすごく難しいよね(笑)。江口さんは今までの2人の話を聞いててどう?」

江口(札幌派) 「私は2人のように起業したいという気持ちは全くないですね。安定志向なので、冒険よりもあらゆる面で安定したところを選びたいと思ってます。」

藤山(某広告代理店) 「僕の意見としては、江口さんが言ってくれた『安定』ってめちゃくちゃ大事だと思ってるんだよね。特に『心の安定』だね。そして心を安定させるうえで場所はすごく重要。江口さんにとって札幌にいると心が安らぐと思うのであれば、札幌というエリアの軸を持って就活するのはすごく良いと思う。僕の場合は、満員電車がすごく嫌いだったんだよね。僕は仕事のやりがいを多少落としてでも毎日満員電車に乗る苦痛を避けたい、心の安定が欲しいと思った。だから札幌に移住してきたんだ。僕はこんな風に考えているけど、結局何に重きを置くかは人によって違うから、どんな意見も否定できないよね(笑)。話を戻すけど、みんなにとって居心地のいい会社の見極め方って何かある?」

金子(東京派) 「やっぱり社員さんと話すしかないんじゃないですかね?僕はどちらかというと、世間一般でイメージする体育会系の頭を持っているので、あまりロジカルじゃないんです(笑)。だから、もし入った会社の社員さんが僕以外全員ロジカルな人だったら、病んでしまう気がします。もちろん体育会系の人しかいない会社はダメだと思いますけどね(笑)。」

齋藤(エリア問わず) 「僕の場合は金子くんと正反対です。内定先も体育会系の社員さんは少ないほうだし、自分としても体育会系の人が得意じゃないんです。『待遇無視!』って感じよりも穏やかな雰囲気の方が僕には合ってる気がします。待遇がある程度良い上で、やりがいを重視しているのであれば良いのですが……。」

江口(札幌派) 「私は就活生として、社会人の方と話した経験は全くないんですけど、バイト選びのときを考えると2つの軸があります。1つ目は働きやすさ、2つ目は職場で1番上に立つ人の人柄です。やりがいとか賃金とかよりも精神的な豊かさを取りたいし、自分の生活を圧迫しない職場を選んできました。」

藤山(某広告代理店) 「3人とも大事にしている軸があってすごいね!それはこれからも大事にしたほうがいいよ。なんか皆の話を聞いてると、今日のテーマの『札幌? or 東京?」ではなくて、『自分にとって居心地のいい会社を選んだ結果、たまたま札幌(東京)だった』というのが答えかもしれないね。」

なんで札幌?東京?

藤山(某広告代理店) 「ちなみになんで江口さんは札幌が好きなの?」

江口(札幌派) 「札幌と地元の静岡を比較したときに札幌がいいなあと思ったからです。札幌のコンパクトな街がすごく気に入ってます。あと、私は当てのないところに行きたくはないんです(笑)。今の気持ちとしては当てのない場所で就職しようと思わないです。また、東京に住むことは全く想像がつかないです。」

藤山(某広告代理店) 「確かにいろいろとリスクがあるよね。齋藤くんは東京に住むイメージとかはできてた?」

齋藤(エリア問わず) 「ある程度イメージはしてましたけど、東京にこだわっていたわけではないです。行きたい企業がたまたま北海道か東京の2択だっただけです。」

藤山(某広告代理店) 「金子くんは自分の軸に沿った行きたい会社はあるの?」

金子(東京派) 「いいなって思う会社は沢山あるんですけど、まだ焦らなくてもいいかと思って、全部ストックしています(笑)。それにしてもほとんど東京ですね。やっぱりスタートアップに行きたいとなると、札幌よりも東京の方が面白そうな企業がたくさんあります。」

藤山(某広告代理店) 「3年くらい勤めた後は自分で独立しようと思ってたりするの?」

金子(東京派) 「20代のうちに独立しようってことは決めてます。なのでそのために、居心地がいい+色々やらせてもらえる会社がいいなあと思ってます。」

藤山(某広告代理店) 「そうなんだね。働く場所について話を戻すと僕が札幌で働いていて、いいなあと感じるのは『環境の良さ』だね。まず、場所の面では、大通公園、定山渓、小樽みたいに景色がいい場所が沢山あるよね。だから土日の過ごし方も豊かになるし、ちょっとリラックスしたいときにも景色の良い場所にすぐに行けるのはメリットだよね。家族にもすごくいい経験をさせてあげられるのもいいね。人の面では、札幌にはイケてる人の数は東京よりも少なく感じちゃうけど、その分イケてる人が目立つんだよね。だからイケてる人同士はすぐに集まってつながる。そこに入っちゃえばむっちゃ楽しい。もちろんそんなイケイケなところに入らなくても札幌は穏やかで良い人が多いからすごしやすいね。」

札幌の大学生が札幌の会社に求めること

金子(東京派) 「就活生目線、社会人目線の両方の目線から札幌の会社に『こういうことしてほしいなあ』ってことあったりしますか?」

藤山(某広告代理店) 「札幌の会社って採用があまりうまくない印象があるかな。例えば就活生が会社説明会とか面接に行っても、そこで出会う社会人に対して『この人めっちゃくちゃカッコいい!』って思うシーンが少ないと思う、。東京や関西の企業に比べて。」

金子(東京派) 「人事がカッコよくないってことですか?」

藤山(某広告代理店) 「いや、人事に限らずかな。本当はカッコいいのかもしれないけど採用活動の場でそのカッコよさを発揮できていない可能性もあるね。その原因は学生のことをただの学生として見てる会社が多いのかもと思っているよ。採用の場で出てくる人が、就活生に対して”学生”じゃなくて”1人の大人”として向き合う事が出来たら、カッコよく見えてくると思う。」

江口(札幌派) 「藤山さんがおっしゃってることにすごく共感してます。私は右も左もわからないんですけど、楽しそうなことをやっている大人の方には近付きたくなる気がしています。だから、うまく巻き込んでもらえると私としてはうれしいです。」

藤山(某広告代理店) 「就活生のみんなが会社や人事をしっかり見るのと同じように会社側も就活生のことをしっかり見ないとだめだよね!」

最後に

ほぼ初対面の方が多かったのにもかかわらず1時間15分、とても楽しい座談会ができました!

今回の私たちの意見が札幌の就活生のすべての意見を拾えているわけではありませんが、今の大学生はこんなことを考え、あんなことに悩んでいるんだとわかっていただけたでしょうか?

就活生の方は、自分の軸を見つけるために自己分析を深めなければならないし、札幌の企業の採用担当の方々にはぜひ、御社がお持ちの魅力を就活生にあますことなく伝えられるように頑張ってもらえたらいいなと思います!

最後まで読んでいただきありがとうございました!文責は金子新太郎でした!

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